格闘技イベントとして注目を集めている「ブレイキングダウン」と「アウトサイダー」。
どちらも迫力ある試合が特徴ですが、その理念やスタイルには大きな違いがあります。
特に2022年11月に開催されたブレイキングダウン6での対抗戦では、その違いが際立ちました。今回は、両大会の特徴と対抗戦の結果について紹介していきます。
ブレイキングダウンとは?
ブレイキングダウンは、2021年にスタートした総合格闘技イベントで、朝倉未来さんが代表を務めています。
最大の特徴は、試合が「1分間1ラウンド制」で行われる点です。この短時間で勝敗が決まるスタイルは、通常の格闘技の試合とは異なり、スピーディーな展開とエンタメ性を強く打ち出しています。
また、出場選手は格闘技の経験者だけでなく、YouTuberやTikToker、アスリート、AV女優など、多岐にわたるバックグラウンドを持つ人々が参加します。
この「異種格闘技戦」のような要素が視聴者に新鮮な驚きを与え、SNSやYouTubeでの拡散力も相まって、短期間で多くのファンを獲得しました。
大会前にはオーディションが行われ、出場者同士の煽り合いが話題になることも多く、エンターテインメント性が高いイベントとしても人気を集めています。
アウトサイダーとは?
アウトサイダーは2008年に前田日明さんが設立した総合格闘技イベントです。
この大会の目的は、「不良たちに更生の道を提供し、優秀な選手をメジャーな格闘技団体へ送り出すこと」にあります。
暴走族やギャングのリーダー、力自慢の若者たちが集まり、格闘技を通じて新しい人生を歩む機会を提供するのが特徴です。
アウトサイダーでは、選手たちの過去を背負いながらも真剣に格闘技に取り組む姿勢が見られます。試合は通常3分2ラウンド制で行われ、ルールもプロに近いものを採用。
参加者の中には、現在もプロの格闘技界で活躍している選手が多く、朝倉未来さんや朝倉海さんもアウトサイダー出身です。
アウトサイダーの理念は「不良の更生」と「プロ格闘家の育成」にあり、そのストーリー性が多くのファンの心を掴んできました。
ブレイキングダウンとアウトサイダーの違いとは?
ブレイキングダウンとアウトサイダーの最も大きな違いは、その理念にあります。
アウトサイダーは、不良たちの更生とプロ選手の育成を目的とし、試合も真剣勝負として行われています。
一方、ブレイキングダウンは格闘技そのものよりもエンターテインメントとしての側面が強調されています。特に、SNSやYouTubeでの拡散力を活かし、選手たちが試合後にコラボ動画を出すなど、現代のトレンドに合わせた仕組みが取り入れられています。
ブレイキングダウンは、1分間1ラウンドという短い試合時間の中でいかに自分をアピールし、注目を集めるかが重要視されています。そのため、格闘技の技術よりも瞬間的なパフォーマンスや煽りが試合前後に多く見られ、視聴者にとってはエンタメ性の高い大会です。
対してアウトサイダーは、試合が格闘技の真剣勝負として位置づけられており、勝敗だけでなく選手の更生や成長にも重点が置かれています。
また、選手層にも違いが見られます。
アウトサイダーは「暴走族や不良」といった過去を持つ者たちが中心で、その背景を乗り越え格闘技に取り組む姿が感動を呼びます。
一方、ブレイキングダウンは、YouTuberやインフルエンサー、アスリートなど多様なバックグラウンドを持つ選手が参加し、格闘技だけでなくその人となりやエンタメ性が評価されることが多いです。
ブレイキングダウンとアウトサイダーの対抗戦の結果!
2022年11月に開催されたブレイキングダウン6では、注目の「ブレイキングダウン対アウトサイダー」の対抗戦が実現しました。
結果はブレイキングダウンが4勝2敗で勝ち越しとなりましたが、試合内容は非常に激戦でした。
特に、メインカードで行われた元アウトサイダー王者の啓之輔さんと、ブレイキングダウンのエース飯田将成さんの試合では、啓之輔さんが逆転KOで勝利を収めました。
この試合は、アウトサイダーの「格闘家としての誇り」を示す一戦となり、多くのファンが感動しました。
一方で、その他の試合ではブレイキングダウンの選手たちが勝利を重ね、エンタメ性と実力を兼ね備えた新世代の力を見せつけました。
この対抗戦を通じて、ブレイキングダウンのスピード感とエンタメ性、アウトサイダーの真剣さと格闘家としての誇りが交錯し、どちらも異なる魅力を持つ大会であることが再確認されました。
まとめ
ブレイキングダウンとアウトサイダーは、格闘技という共通点を持ちながらも、その理念や試合スタイルには大きな違いがあります。
ブレイキングダウンは、現代のSNS時代に合わせたエンタメ性の高い大会で、幅広いバックグラウンドを持つ選手が集まり、注目を集めています。一方で、アウトサイダーは不良たちの更生とプロ格闘家の育成を目指す真剣な大会で、選手たちの人生や成長に重点が置かれています。
2022年の対抗戦はブレイキングダウンが勝ち越しとなりましたが、アウトサイダーの選手たちもその存在感を示しました。どちらの大会も、それぞれ異なる魅力を持ち、格闘技ファンやエンタメ好きの観客に支持され続けることでしょう。今後も両大会から目が離せません!
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