「モンスター」の異名を持つ井上尚弥は、日本ボクシング史上最強とも称されるプロボクサーです。プロデビューから一貫して勝ち続け、井上尚弥は何階級制覇しているのか?と気になる方は多いと思います。本記事では、各階級での偉業を振り返るとともに、弟・拓真選手や父・真吾トレーナーについても紹介していきます。
井上尚弥は何階級制覇を達成したか
「モンスター」と呼ばれる井上尚弥は、プロデビュー以来、ライトフライ級・スーパーフライ級・バンタム級・スーパーバンタム級の4つの階級でそれぞれ世界王座を獲得し、4階級制覇という偉業を成し遂げています。それぞれの階級での活躍を順に見ていきましょう。
井上尚弥がプロデビューを果たしたのは2012年のことで、その後わずかプロ6戦目という異例のスピードでWBC世界ライトフライ級王者のアドリアン・エルナンデスに挑戦しました。見事なTKO勝利で最初のベルトを手にし、当時の日本最速記録を打ち立てました。
スーパーフライ級での圧倒的防衛
その後ライトフライ級から一つ上のフライ級を飛ばし、一気に2階級上のスーパーフライ級への転向はボクシング関係者を驚かせました。プロ8戦目、当時ダウン経験ゼロだった難敵オマール・ナルバエスと対戦し、わずか2ラウンドで4度のダウンを奪うKO勝利を収めて世界最速での2階級制覇を達成しました。
その後、スーパーフライ級では驚異の7度防衛に成功し、世界に「NAOYA INOUE」の名前を轟かせています。
バンタム級で4団体統一を達成
2018年5月、WBA世界バンタム級王者ジェイミー・マクドネルと対戦し初回1分52秒でのTKO勝利を収め、3階級制覇を達成しました。その後、バンタム級ではWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)トーナメントに参加し、元5階級制覇王者のノニト・ドネアらとの激闘を制して優勝。
さらに複数のベルトを統一していき、ついにバンタム級での4団体統一という偉業を果たしました。
スーパーバンタム級で4階級制覇を達成
バンタム級での4団体統一を成し遂げた後、2023年7月にスーパーバンタム級へ転向。WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトンとの対戦で8回TKO勝ちを収め、見事4階級制覇を達成しました。その後もIBF・WBAのベルトも手にし、スーパーバンタム級でも4団体統一を成し遂げています。
4団体統一を2つの階級で達成したのは世界でも2人目の快挙とされています。
井上尚弥選手が何階級制覇かを示す記録一覧
井上尚弥選手が制覇してきた各階級と主要なタイトルをまとめると、以下のようになります。
| 階級 | 主な獲得タイトル | 達成年 |
| ライトフライ級 | WBC世界王座 | 2014年4月 |
| スーパーフライ級 | WBO世界王座(7度防衛) | 2014年12月 |
| バンタム級 | WBA・WBC・IBF・WBO 4団体統一 | 2018年5月〜 |
| スーパーバンタム級 | WBC・WBO・IBF・WBA 4団体統一 | 2023年7月〜 |
このように井上尚弥選手は4つの階級でチャンピオンになっており、そのスピードと圧倒的な強さはボクシング界で高く評価されています。
弟・井上拓真も最強クラスの実力者
井上尚弥の活躍ばかりが注目されがちですが、弟の井上拓真も世界レベルで活躍しているボクサーです。1995年12月26日生まれの拓真は、幼稚園のころからボクシングを始め、兄と同じく父・真吾トレーナーの指導を受けてきました。
拓真はWBC世界バンタム級王座とWBA世界バンタム級王座の両方を獲得した実績を持ち、2018年12月にはWBCバンタム級暫定王座を獲得し、2022年4月にはWBA同級のタイトルを手にしています。兄弟そろって世界王者となり、父が手がけた選手が同時に世界のベルトを持つという、ボクシング界でも珍しい家族の物語を作り上げました。
井上兄弟がボクシングを牽引
ボクシング界にはさまざまなボクシング 階級が設けられており、それぞれで戦う選手たちが熱戦を繰り広げています。兄の尚弥がスーパーバンタム級で活躍する一方、拓真はバンタム級で存在感を発揮し続けており、まさに「井上兄弟」として日本ボクシング界を牽引する存在といえるでしょう。
これからも2人のボクシングに注目していきたいですね。
父・井上真吾トレーナーが作った強さの土台
井上尚弥と拓真の強さを語るうえで欠かせないのが、父であり専属トレーナーでもある真吾さんの存在です。1971年8月24日生まれの真吾さんは、神奈川県座間市出身で、中学卒業後すぐに塗装業の世界に入り、19歳で結婚して20歳で独立し、会社を設立させたそうです。
真吾さんがボクシングを始めたのは24歳のときで、アマチュアとして2戦経験しましたが、仕事の多忙さから競技からは離れました。その後、休日にシャドーボクシングをしていると、尚弥や拓真が興味を持ち、トレーニングをともにするようになったことが始まりとされています。
WBC年間最優秀トレーナー賞を受賞
真吾トレーナーの指導者としての実績は、世界から正式に評価されています。2023年にWBC(世界ボクシング評議会)の年間最優秀トレーナー賞を受賞し、その名は国際的にも知れ渡っています。また、エディタウンゼント賞(2014年受賞)など複数の表彰歴もあり、世界トップレベルのトレーナーとして広く認知されています。
塗装業・アパート経営・ジムトレーナーとして複数の仕事をこなしながら、息子たちの指導に全力を尽くしてきた姿勢は多くのファンに感銘を与えています。
独自の指導法で怪物を育てた
真吾トレーナーの指導で特筆すべきは、ロープ登りや車押しといったボクシングにとらわれない独自のフィジカルトレーニングを取り入れてきた点です。一つひとつの技術をできるようになるまで反復させるシンプルかつ徹底した練習法が、井上兄弟の強靭な足腰と爆発的なパンチ力を生み出したとされています。
また、「絶対に手を上げない」という指導哲学を持ち、精神的なプレッシャーではなく選手自身の意欲を引き出す指導を心がけてきたといいます。
まとめ
井上尚弥選手が何階級制覇かというと、ライトフライ級・スーパーフライ級・バンタム級・スーパーバンタム級の4階級を制覇しており、そのうち2つの階級で4団体統一も達成するという前人未踏の偉業を成し遂げています。弟の拓真もバンタム級で世界王座を獲得し、父・真吾トレーナーの指導のもとに育った「井上ファミリー」全体がボクシング界に大きな足跡を残し続けています。今後もモンスターの進撃から目が離せません。


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